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「不良債権の時代」は終わったが…

<2020年1月31日>

こんにちは!JFSメールマガジン担当の春原桃子です。
新型肺炎の話題一色で2月を迎えようとしています。シンガポールにいる友人は家族に中国渡航歴があるため2週間自宅待機だと言っていました。来月の今頃はどんな状況になっているでしょうか。早く終息してほしいものです。それでは、今週の編集長コラムをどうぞ。

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「不良債権の時代」は終わったが…

 時事通信の金融情報サービスで先週よく読まれた記事の中に、昨年末に亡くなられた金融庁OBの目黒謙一さんを取り上げた〔銀行レーダー〕がありました。銀行に不良債権処理を強く求め「伝説の検査官」とも呼ばれた目黒さんの名前は、バブル崩壊後の経済取材を担当した記者で知らないものはいないと言えるほどの存在感でした。「伝説の検査官」の遺訓=求めた規律、不良債権問題に区切り 記事にもありますが、2003年から翌年にかけて、当時4大銀行のひとつだったUFJホールディングスによる大手スーパー・ダイエーへの巨額融資にどの程度引当金を計上するかが大変な注目を集めました。小泉純一郎首相と竹中平蔵金融担当相の体制で政府が不良債権処理を推進する中、最終的にUFJは1兆円を超える損失を計上し、三菱東京フィナンシャル・グループとの統合につながりました。

 日本の不良債権はいったいどのくらいあったのでしょうか。米国の証券会社が237兆円というリポートを出したことがありますが、実際は100兆円程度だったようです。銀行業界を担当していた頃、大手行員にバブル期に行った営業方法を聞いたことがあります。難色を示す高齢者に強引にお金を貸してマンションを建てさせたケースなど「そこまでするのか」という逸話の数々でした。あれだけ不良債権が積み上がったのも無理はないと妙に納得したものです。その後のバブル崩壊で、この高齢者がマンションと土地を失ったことは言うまでもありません。

 

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