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デジタル庁へ準備本格化=9月発足、事務トップ民間起用―首相「大きな歩み」
<2021年5月28日>
2021/05/12 19:40
参院本会議でデジタル改革関連6法が成立し、一礼する平井卓也デジタル改革担当相(右)=12日午後、国会内
「デジタル庁」創設を盛り込んだデジタル改革関連6法が12日の参院本会議で成立した。政府は同庁を官民デジタル化推進の司令塔役と位置付け、9月発足に向けた準備を本格化させる。事務方トップの「デジタル監」には専門技術に詳しい民間人材を起用する方針だ。
菅義偉首相は「長年の懸案だった、わが国のデジタル化にとって大きな歩みになる」と意義を強調。デジタル庁準備に万全を期す考えを示し、「誰もがデジタル化の恩恵を受けることのできる社会をつくっていきたい」と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。
デジタル庁の長は首相とし、担当閣僚のデジタル相、副大臣、政務官を置く。非常勤職員も含め500人規模で始動。このうち100人以上を民間から起用する考えで、既に約30人の民間出身エンジニアらを先行して採用した。
同庁はマイナンバー制度や行政システム整備などデジタル社会形成に向けた企画立案や総合調整を担う。各省庁への勧告権など強い権限を持たせる。政府一丸となってデジタル改革を進めるため、全閣僚で構成する「デジタル社会推進会議」を新設する。