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店頭から商品を奪う「黒い白鳥」

<2020年3月6日>

こんにちは。JFSメールマガジン担当の春原桃子です。
先週から始まった時差通勤に加え、今週は在宅勤務の試験導入が始まりました。溜め込んでいた事務作業は思いのほかはかどりましたが、やはり出社しないと対応出来ないことも多かったです。これを機に日頃の様々なリスク管理について家庭や職場等で話し合おうと思っています。それでは、編集長コラムをどうぞ。

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店頭から商品を奪う「黒い白鳥」

 まもなく東日本大震災の発生から9年を迎えます。地震から数日後、被災地取材の前線基地があった仙台に応援に入りました。3月の凍てつく気候の中、お湯が出ないホテルを拠点に10日ほど滞在しただけでしたが、震災直後に経験したことは重い記憶として残っています。商店の店頭からは食品がほとんどなくなり、スタッフの食料は山形まで買い出しに出掛けていました。

 今回の新型コロナウイルスの感染拡大でも、一部の商品が売り切れています。先週末、近所の大手スーパーに行くと、食品売り場のお米の棚が完全に空になっていました。マスクはもちろん、トイレットペーパーもありません。

 地震や台風、感染症、金融危機。想定外の事象が発生し経済に大きな影響を与えることをマーケットでは「ブラックスワン」と呼びます。ヨーロッパでは白い種類しか存在しないと信じられていた白鳥ですが、「黒い白鳥」がオーストラリアで見つかったことが由来だそうです。

 「ブラックスワン」の名称にはどこか文学的な雰囲気さえ漂いますが、その響きとは裏腹に黒い白鳥によって私たちは多くのものを奪われます。今回の新型肺炎では、財産、食品、衛生用品にとどまらず、結婚式や卒業式、学校の授業、就職活動、旅行、テーマパークなど数え上げるときりがありません。

 商品が消えた事例では、1973年の第1次オイルショックもありました。母に「一緒においで!

 

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