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「イノベーションのジレンマ」という重い課題

<2020年1月17日>

こんにちは!JFSメールマガジン担当の春原桃子です。先日、就職活動中の学生さん達と話をする機会がありました。編集長コラムでも触れているテーマですが、テクノロジーの発展によって業界あるいは時事通信は今後どう変化していくのかを聞かれ、思わず考え込んでしまいました。普段接することのない世代の人達とのディスカッションはすごく新鮮で楽しかったです。それでは、今週のコラムをどうぞ。

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「イノベーションのジレンマ」という重い課題

 新聞やネットメディア業界で話題になっている下山進氏の著書「2050年のメディア」を年末年始の休みに読みました。「紙」を中心とする新聞社がデジタル化にどう対応したか、パソコン時代に圧倒的な存在感を誇ったヤフーがスマートフォン対応に遅れていかに苦労したかーについて多くの関係者に取材した興味深い内容の本です。キーワードは「イノベーションのジレンマ」。日本のメディア関係企業ばかりでなく、世界中の多くの企業が抱える重い課題です。

 「イノベーションのジレンマ」とは、画期的な新技術の開発によって市場での勝者となった大企業が、その成功ゆえに新しい市場に乗り出していけないこと。時事通信の場合、1980年代半ばから90年代にかけて、金融市場で取引される国債・為替の最新気配レートや日銀総裁発言などを速報する金融情報サービス「時事MAIN」(メインと読みます。Multi Access Information Networkの略称)が多くの市場関係者に支持されました。インターネットが一般化する前の時代です。日銀総裁発言の速報がMAINに流れると同時にマーケットが大きく反応し、「MAIN相場」という言葉もあるほどでした。しかし、その後はネットの普及、市場環境の変化によりサービスの在り方の見直しを迫られました。

 こうした観点から今年の企業トップの年頭所感を見ると、「変革」や「

 

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