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増す口先介入 為替介入(実力行使)はあるのか

<2022年6月24日>

こんにちは。JFSメルマガチームの宮園 麻梨花(みやぞの まりか)です。
最近の楽しみは、お風呂あがりにレモネードを飲むことです。レモン汁と蜂蜜、炭酸水で簡単に作れるので気に入っています。夏らしいさっぱりとした味わいです。
それでは本日の記事をどうぞ。

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2022/06/23 14:01

〔財金レーダー〕円安阻止、実力行使はあるか=「口先介入」の変化に注目

時事時事

 外国為替市場で急速に進む円安をけん制するため、政府・日銀は積極的な口先介入を行っている。ただ、かつて実際に為替介入が行われた時期と比べると、要人らの発言内容は穏当な表現にとどまっている感が否めない。政府・日銀が「実力行使」に踏み切るかどうかは見通せないが、今後の展開を占う上で言い回しの変化が注目される。

 ◇初の声明文で「憂慮」

 「最近の為替市場では急速な円安の進行が見られ、憂慮している」。財務省と金融庁、日銀は10日に情報交換の3者会合を開き、こう明記した声明文を取りまとめた。「各国通貨当局と緊密な意思疎通を図りつつ、必要な場合には適切な対応を取る」として、為替介入を辞さない姿勢も示している。

 神田真人財務官は3者会合後に記者団の取材に応じ、「今回で38回目の開催だが、会合の結果を文書にしたのは初めて」と意義を強調。ある財務省幹部は「今回使った『憂慮』は比較的強い表現だ」と解説している。

 これ以前にも、鈴木俊一財務相ら政府・日銀の要人が用いる表現は、円安が進むにつれて少しずつ変化してきた。鈴木氏の場合、3月半ばには「市場動向や日本経済への影響をしっかり注視していきたい」と語っていたが、後に「緊張感を持って」や「いっそう」といった文言を追加。「円安は日本経済全体にプラス」などと繰り返してきた黒田東彦日銀総裁も、経済への悪影響に言及する場面が増えてきた。政府・日銀の警戒感が徐々に高まってきたことの表れといえる。

 ◇過去の文言は

 ここで過去の例も振り返ってみたい。民主党政権時代の2011年10月21日、政府は円高総合対策を閣議決定した。同対策が掲げた基本原則は、「為替市場において一方的に偏った円高の動きが続いている」と明記。「必要な時には断固たる措置を取る」として、介入の可能性をちらつかせた。

 当時の安住淳財務相は同25日の閣議後会見で、円の急騰について「決して実体経済を反映した動きではなく、投機的な動きであろうと判断せざるを得ない」とけん制。直後の31日には、8兆円超と過去最大規模の円売り・ドル買い介入に打って出た。

 要人が介入に直接言及したケースもある。10年9月14日には、当時の野田佳彦財務相が閣議後会見で「円高の急速な進行と長期化は、経済や金融の安定に悪影響を及ぼし看過できない」と発言。「必要な時には為替介入を含む断固たる措置を取る」と警告を発し、翌日には実力行使に踏み切った。

 実際に介入を行う前には、「一方的」「偏った」「断固たる措置」「投機的」「看過できない」といった言い回しが使われたことが分かる。

 ◇エスカレートの余地

 もちろん、発言内容だけで介入の有無を推し量ることはできない。16年4月30日には、麻生太郎前財務相が記者団の取材に応じ、「明らかに一方的に偏った投機的な動きが見られているので、極めて憂慮している」と述べた。円高を強くけん制する文言が並んだが、この局面で介入は行われなかった。

 いずれにせよ、「憂慮」や「適切な対応」といった現在の定番フレーズは、過去の口先介入と比べて特段強いニュアンスを持つわけではない。表面的な言葉遣いを追う限り、10年以上ぶりの為替介入にはまだ距離があるように見える。逆に考えれば、政府・日銀が口先介入をエスカレートさせていく余地はまだ残っていると言えそうだ。

 一方、実際に為替介入を行う場合のハードルは高い。為替介入を行う際は海外通貨当局の理解が欠かせないが、インフレ退治に奔走している米国にとって、輸入価格を押し下げるドル高は歓迎すべき状況だ。円買い・ドル売りの介入をそう簡単に認めそうにない。

 市場関係者からは「為替介入はできないと投機筋に見透かされれば、口先介入は力を失い、金融政策の変更以外に円安を止める手だてがなくなるだろう」(民間エコノミスト)との指摘が出ている。円安抑制に向けた政府・日銀のかじ取りは一段と難しさを増している。(経済部・赤間央)(了)
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本日もメールマガジンをご覧いただき、ありがとうございました。素敵な週末をお過ごしください。 宮園

 

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