日銀、長期金利操作見直しも　変動幅再拡大の可能性

＜2021年1月19日＞

2021/01/15 22:12

独自：日銀、長期金利操作の運用見直しも＝変動幅再拡大の可能性

テレビ会議方式で開かれた支店長会議に臨む日本銀行の黒田東彦総裁（左から２人目）＝１４日、東京・日本橋本石町の日銀本店［代表撮影］

　金融政策の柱である長期金利操作の運用見直し案が日銀内に浮上していることが１５日、分かった。マイナス０．２％からプラス０．２％程度に抑えてきた金利の変動幅を拡大する可能性がある。新型コロナウイルスの感染収束が見えない中で景気や物価の急変に柔軟に対応できるよう、変動幅を広げて政策の自由度を確保する狙いがあるもようだ。

　日銀は２０、２１日の金融政策決定会合の議論を踏まえ、３月会合をめどに金融政策を点検する。政策点検の一環として、検討を進める。

　「０％程度で推移する」とした長期金利操作の目標は堅持した上で、実務面ではプラスマイナス０．２％を上回る変動を認めることなどが俎上（そじょう）に上りそうだ。

　日銀は２０１６年９月に、物価の２％上昇を目指し、長期金利操作を導入。１８年７月には金利変動の許容幅をプラスマイナス０．１％から、同０．２％に広げた。

　長期金利は本来、経済動向や財政状況を映す「鏡」の役割を担う。しかし、