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世界ガス在庫が急増=需要回復鈍く―関係筋

2020年06月17日 08時54分

AFP時事
AFP時事

 【シンガポール・ロイター時事】世界の天然ガス在庫は、液化天然ガス(LNG)の需要回復が鈍く、急増している。また新型コロナウイルス感染拡大の第2波が警戒され、経済活動の再開に際し、より懸念が高まっている。

 トレーダーや海運筋は、日本、韓国、欧州諸国のガス貯蔵施設は満杯で数十隻のタンカーが海上貯蔵庫になっていると明らかにした。

 調査会社クプラーの統計によると、ガスを積んだタンカー27隻が洋上にある。同社アナリストによると、うち8隻は日本向けだという。

 日本は世界最大のLNG輸入国だが、新型コロナ発生以降の輸入は低迷。ホテル、レストランなどは閉鎖を余儀なくされ、工場も操業を中断していた。

 日本では4月はじめに緊急事態宣言が発令され、5月末に解除。同月のLNG輸入は過去10年で最低水準に落ち込んだ。

 また関係者はロイター通信に対し、韓国ガス公社は高水準のガス在庫を理由に、下半期の一部カーゴ輸入を延期したという。

 さらにLNG輸入2位の中国の在庫も満杯で、インドの貯蔵能力も限界に近づいている。欧州も暖冬の影響でガス在庫は過去最高となっている。(了)

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