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日銀、利上げに向けたヒントは=植田総裁会見を時事解説委員がチャット解説

2025年09月16日 10時00分

AFP時事AFP時事

 日銀の植田和男総裁は9月19日、金融政策決定会合を終え、午後3時30分から記者会見します。今回の決定会合では、日銀が金融政策の現状維持を決めるとみられていますが、今後見込まれる追加利上げに向けたヒントが示されるのかが大きな焦点となります。時事通信社は、「時事通信映像センター」チャンネルで日銀総裁会見をライブ動画配信するとともに、日銀ウオッチャーの窪園博俊解説委員、編集局デスクらがチャット形式でコメントを入れるショート解説を行います。

 トランプ米大統領が日本との貿易交渉での合意を履行する大統領令に署名したことで、自動車を含めた日本からの輸入品に米国が課す関税率が固まりました。これにより、日本企業にとって、事業の先行きを覆う濃い霧が一定程度、晴れると期待されますが、今後、価格転嫁などが本格化するとみられる関税措置の影響を巡っては依然、不透明な部分が残されています。米国での価格転嫁の動きを含め、どの程度の影響が出てくるのか、植田総裁がどのような認識を示すのかに関心が集まりそうです。

 日本国内では、石破茂首相の退陣表明を受けて、次期政権に向けたさまざまな動きが出ています。次期政権による景気対策への期待などで株価が上昇する一方、償還期間が20~40年の超長期債の利回りは高い水準となっています。候補者の発言などに市場が大きく反応することも予想され、相場動向を注意深く見守る必要があると思われます。

 円安の動きが加速したり、金利が急激に上昇したりするリスクもありそうです。植田総裁が記者会見において、政治の動きに直接コメントすることはないと想定されますが、国内政局をにらんだ金融・資本市場の動向をどう分析するのかは注目されます。

 日銀の決定会合(開催日は18、19日)を前に、米連邦準備制度理事会(FRB)が16、17日に当面の金融政策の運営方針を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開きます。市場関係者の間では、雇用情勢の悪化などを踏まえて0.25%の利下げが行われるとの見方が広がっています。日銀の決定会合では、FRBの政策対応や労働市場を含めた米国の経済・物価動向も議題に上るとみられます。植田総裁が記者会見で、米国経済の動向などにどのような見解を示すのかにも関心が集まりそうです。

 チャット形式の解説は19日午後3時30分から次のWebサイトで行いますので、ご覧ください。「https://financial.jiji.com/seminar/boj_live/20250919」(了)<8301>

 

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