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ソフトバンクG、買収目的会社を上場=5億2500万ドルを調達へ

2020年12月22日 09時50分

 【シリコンバレー時事】ソフトバンクグループ<9984>は21日、傘下の「ビジョンファンド」の運営会社を通じて特別買収目的会社(SPAC)の新規株式公開(IPO)を申請した。SPACは5億2500万ドル(約540億円)を調達し、革新的なテクノロジー企業と合併することを目指す。代表者には、ビジョンファンドを率いるソフトバンクGのラジーブ・ミスラ副社長が就いた。

 目論見書で「上場準備のできた急成長中のテクノロジー企業との提携を可能にすることによって、ソフトバンクの未公開企業と上場企業の投資戦略を結ぶ懸け橋となる」と強調した。買収対象は、ソフトバンクG傘下ファンドの投資先も排除しないが、その場合は利益相反を防ぐため評価額について投資銀行など第三者の意見を求める。

 SPACを通じた上場は、まず買収を目的とする「白地小切手会社」が株式を公開し、2年以内に有望な未公開企業と合併する手法だ。有望企業は上場手続きを簡略化できる反面、問題企業の上場を許すとの指摘も出ている。

 情報サイト「SPACアナリティクス」によると、2020年はこれまでに243件のSPACが上場し、約810億ドルを調達。前回のブームだったリーマン・ショック前の07年(66件、120億ドル)を大幅に上回っている。(了)

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