国際金融センター誘致へ新組織発足=産学官で連携―福岡
2020年09月29日 15時39分
政府が検討を進める「国際金融センター」の形成に関連し、福岡県への機能誘致を目指す県内経済団体、大学、自治体などでつくる「TEAM FUKUOKA(チーム福岡)」が29日、発足した。産学官一体で取り組む体制をいち早く整え、国内他都市との競争を有利に進めたい考え。
国際金融都市としてはニューヨーク、ロンドン、香港が代表的。国家安全維持法施行により、アジアの拠点の香港が政情不安定となる中、日本政府は国際金融センターとしての地位向上に向けた検討を始め、候補地として東京、関西圏、福岡が挙がっている。
「TEAM FUKUOKA」には九州電力、福岡銀行、九州大学、県、福岡市など計16団体が参加し、九州経済連合会会長の麻生泰氏が会長に就任。麻生氏はこの日の設立総会で、福岡はアジアに近く、自然災害の面でも太平洋側に比べて安全などと指摘し「関東、関西より強いアドバンテージがある」と強調した。
参加団体はそれぞれのネットワークを生かし誘致に向けた活動を展開。外資系金融機関や人材の誘致を図る一方、足かせとなっている税制面の改正を政府に働き掛ける。発起人の一人となった福岡市の高島宗一郎市長は、総会後記者団に「日本の成長をけん引できる地方都市のモデルをつくりたい」と意気込んだ。県と連携し、英語による行政対応を進める考えも示した。(了)
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