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〔私の相場観〕市場はユーフォリア状態=三木証券・北沢氏

2020年11月16日 11時14分

AFP時事
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 北沢淳・三木証券投資情報部課長=株式市場は、好材料ばかりを評価する「いいとこ取り」相場になっている。幸福感に包まれた「ユーフォリア状態」と言っていいだろう。

 新型コロナウイルスの感染再拡大や米国の政治情勢など、警戒要因は少なくない。日本企業の中間決算も思ったほど悪くないにせよ、株価収益率(PER)は約24倍と割高だ。

 にもかかわらず、日経平均株価は高水準にある。株高の主因は、世界的に続く金融緩和にほかならない。過剰流動性の中で有り余った資金が、いいところばかりに着目して株式市場に向かう構図だ。金融引き締めの動きがない中で、ユーフォリア状態は年内いっぱい続く可能性が大きい。

 ただ、さすがに経済の実態と株価は乖離(かいり)し過ぎている。コロナ禍が収束に向かわないようなら、年明けあたりから修正局面に入りそうだ。年末高の場面では、いったん利益を確保するのが得策だろう。(了)

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〔私の相場観〕について
証券会社や運用会社、投資調査会社などに所属する市場関係者の株式市場見通しを紹介する記事です。時事通信の株式担当記者が取材し、記事を執筆。毎日配信しています。

 

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