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〔週間指標予測〕7~9月期GDP、4四半期ぶりプラス=貿易収支は4カ月連続黒字

2020年11月13日 15時18分

8月14日、静岡県熱海市
8月14日、静岡県熱海市

 来週は、7~9月期の国内総生産(GDP)速報値(内閣府、16日)や10月の貿易統計(財務省、18日)、10月の全国消費者物価指数(CPI、総務省、20日)が公表される。民間調査機関の予想(中央値、以下同)をまとめると、実質GDPは4四半期ぶりのプラス、貿易収支は4カ月連続の黒字、全国CPIは3カ月連続の下落がそれぞれ見込まれる。

 実質GDPは前期比4.4%増、年率19.0%増が予想される。現行の基準となってからは過去最大の伸びで、国内景気の底打ちが示されるだろう。もっとも最大の落ち込みとなった4~6月期(前期比7.9%減、年28.1%減)と比べると、リバウンドは半分程度にとどまる。緊急事態宣言解除以降、景気は最悪期を脱したとはいえ「新型コロナウイルス感染拡大防止策が実施される中、回復は限定的」(大和総研の山口茜エコノミスト)だったことが確認されそうだ。

 貿易統計は、貿易収支が2500億円の黒字予想だった。輸出額は前年同月比4.6%減、輸入額は同9.2%減で、ともにマイナス幅は前月より縮小する見通し。「(内外の)経済活動の持ち直し」(日本総合研究所の下田裕介主任研究員)が主因。ただ、輸出は前月まで急回復しており改善ペースは鈍化するとみられる。

 全国CPIは、指標となる生鮮食品を除いた総合(コア)指数が前年同月比0.7%下落と、マイナス幅が前月から拡大する見込み。物価下落の背景について、多くのエコノミストは昨年10月の消費税増税の押し上げ効果の剥落と、「Go To トラベル」キャンペーンによる宿泊料の下落を挙げた。エネルギー価格の下落もコア押し下げに影響するもよう。(了)

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〔週間指標予測〕について
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