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〔自民新総裁反響〕解散なら円高リスク=あおぞら銀・諸我氏

2020年09月14日 15時26分

自民党の両院議員総会で新総裁に選出され、拍手に応える菅義偉官房長官=14日午後、東京都港区
自民党の両院議員総会で新総裁に選出され、拍手に応える菅義偉官房長官=14日午後、東京都港区

 諸我晃・あおぞら銀行チーフ・マーケット・ストラテジスト=菅義偉新総裁は経済対策などでは安倍首相の流れを継続するとマーケットも織り込んでおり、それ自体の影響は小さい。一方、首相就任後に衆院解散・総選挙に踏み切るかどうかが注目されているが、総選挙となれば新型コロナウイルス対策が必要な中で政治的な空白が生じるため、先行き不透明感から円高が進むリスクがある。ただし、内閣支持率が高い状態で解散し、自民党が勝利すれば、「アベノミクスの継続」という姿勢が好感されて株高・円安を促すだろう。

 また、外交に関して言えば、長期政権で海外での認知度が高い安倍晋三首相が交代する。菅氏とトランプ米大統領との関係がどうなるかなどによっては投資家がリスクを回避するきっかけとなり、株価下落や円高につながる可能性がある。

 菅氏が進める規制緩和やデジタル化は、日本経済にとって以前からの課題であり、期待される部分だ。それらの政策(の推進・実行)は株高・円安要因となるが、1ドル=105~107円台のレンジを抜けるのは難しいだろう。(了)

〔〇〇反響〕について
金融市場に影響を与える出来事や経済統計(内容によりタイトルの〇〇が変わります)について、市場関係者の受け止め方を伝える記事です。

 

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