米ボーイングCEO:新型コロナで追加借り入れ必要=配当は数年見送りへ
2020年04月28日 11時48分
AFP時事
米航空機大手ボーイングのカルフーン最高経営責任者(CEO)は27日、年次株主総会で、同社が今後6カ月間で追加の借り入れが必要になるとの認識を示した。また数年間は配当支払いを行わないと予想した。同社は新型コロナウイルスの航空業界への打撃や、新型旅客機「737MAX」の運航停止という逆風に直面している。
カルフーンCEOはインターネット中継で開催されたバーチャル株主総会で「今後6カ月間で追加の借り入れが必要になると理解している。この非常に困難な時期を乗り切るためであり、われわれの業界を代表するサプライチェーン(部品供給網)に適切な流動性を供給するためだ」と説明。「最優先事項はその借り入れた分を返済することだ」と強調した。
CEOは、難局において中小企業が存続するのに十分な仕事量を確保するため、ボーイングはサプライヤーへの部品やサービスの発注を続けると語った。
カルフーン氏によると、同社は航空輸送が2019年の水準に回復するのに2~3年、航空業界が長期の成長傾向に復帰するにはさらに数年かかると予想している。CEOは株主らに、中期的には配当を再開する確信はないと警告。「再開にはしばらくかかるだろう」と述べた。
ボーイングは3月に138億ドルの融資枠を全て使い切り、配当を中止した。(ロイター時事)