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〔金先物情報〕急上昇で高値警戒感=連日の最高値更新、一時2070ドル

2020年08月06日 10時31分

AFP時事
AFP時事

 日本時間6日午前のニューヨーク金先物相場は続伸。午前10時15分現在、中心限月12月きりが1オンス=2056ドル付近(5日の清算値は2049.30ドル)の出合い。新型コロナウイルスの感染拡大への根強い懸念や世界的な低金利環境などを背景に、中長期的な上昇トレンドを見込む向きが多い。ただ、短期的には、急ピッチの上昇に対する高値警戒感が台頭している。

 NY金は7月下旬に1900ドル台に乗せ、その後も急ピッチで水準を切り上げている。中心限月の清算値ベースでは、5日で9営業日連続で過去最高値を更新。12月きりは一時2070.30ドルまで値上がりした。

 商品アナリストは「小幅な調整で高値圏を維持、あるいは投機筋の利食い売りが優勢となり、いったん水準を大きく切り下げる可能性がある」とし、目先は不透明感が強まるとの見方を示す。

 米サプライ管理協会(ISM)が5日発表した7月の非製造業景況指数は58.1と前月(57.1)から上昇し、市場予想も上回った。だが内訳を見ると、雇用指数は42.1(前月は43.1)に低下している。

 また、米民間雇用サービス会社ADPが公表した7月の全米雇用報告では、非農業部門の民間就業者数が前月比16万7000人増にとどまり、市場予想を大幅に下回った。市場では雇用改善の遅れを指摘する声が出ており、NY金の動向を見極める上でも、7日に予定されている7月の米雇用統計に大きな関心が集まっている。(了)

〔金先物情報〕について
商品先物マーケット担当記者による市況分析記事です。東京市場での参考情報となるよう前日のニューヨーク金市場の動きを解説しています。ほぼ毎日配信しています。

 

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