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〔週間指標予測〕6月の消費支出、マイナス幅縮小=景気指数は5カ月ぶり上昇

2020年07月31日 17時12分

アメ横商店街=6月23日、東京都台東区
アメ横商店街=6月23日、東京都台東区

 来週(8月3~7日)は、6月の家計調査(総務省、7日)や景気動向指数(内閣府、同)などが公表される。民間エコノミストらによる事前予想をまとめると、世帯当たりの消費支出は9カ月連続で前年割れとみられるが、マイナス幅は縮小する公算が大きいもようだ。景気指数は生産活動の再開を主因に5カ月ぶりの上昇が見込まれる。新型コロナウイルスを受けた緊急事態宣言が解除され、経済活動が底打ちに向けて動きだしたことが示されそうだ。

 家計調査で2人以上の世帯当たりの実質消費支出は前年同月比7.9%(予想中央値、以下同)とみられる。5月下旬までに緊急事態宣言が解除され、外出自粛の緩和や店舗の営業再開を背景に個人消費は「明確に回復した」(SMBC日興証券の丸山義正氏)もようで、マイナス幅は過去最大となった5月の16.2%から大幅に縮小しそうだ。財消費が大きく持ち直し、「特に家電の押し上げが顕著になる」(みずほ総合研究所の嶋中由理子氏)との分析が出ている。予想に近い結果ならば、季節調整済みの前月比は8%程度のプラスが見込まれる。

 景気動向指数で足元の景気を示す一致CIは前月比3.5ポイント上昇。鉱工業生産や出荷が経済活動の再開を受けて上向き、生産指標に左右されやすい一致CIも「新型コロナの影響一巡で上昇に転じる」(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの丸山健太氏)公算が大きいとされる。「生産指数」や「耐久消費財出荷指数」などが全体を大きく押し上げそうだ。景気の基調判断は「悪化」で据え置かれる見通しだが、「生産指標が上昇基調になれば、5月が景気の谷になる可能性がある」(三井住友DSアセットマネジメントの宅森昭吉氏)との観測が出ている。数カ月先の景気を示す先行CIは6.5ポイント上昇と2カ月連続のプラス。

 このほか、3日に1~3月期の国内総生産(GDP)の再改定値(内閣府)、4日に7月の東京都区部消費者物価指数(CPI、総務省)が公表される。

 実質GDPは前期比0.7%減、年率2.8%減と、6月8日に公表された改定値(前期比0.6%減、年率2.2%減)から下方修正されそうだ。財務省が27日に公表した1~3月期の法人企業統計調査の確報で、ソフトウエアを除く全産業の設備投資が速報段階の前年同期比3.5%増から1.4%減に転じたことが反映される。GDPの設備投資も改定値の前期比1.9%から1.0%増にプラス幅が縮小する見通しで、全体の下方修正につながるとみられる。

 CPIで、指標となる生鮮食品を除く総合(コア)は前年比0.2%上昇。ガソリン価格の上昇でエネルギーによる押し下げ圧力が和らぎ、プラス幅は6月と同水準とみられる。コアからエネルギーを除いた総合(コアコア)は0.3%上昇で、プラス幅は6月の0.4%から縮小する見通し。昨年同時期に携帯電話が新製品の発売を受けて値上がりした反動が出る側面が指摘される。ただ、個人消費が勢いを欠くなど緩慢な需要の回復が物価を抑制しているとの指摘もあり、「経済活動の弱さから物価のトレンドは下落傾向」(JPモルガン証券の米良有加氏)との分析が聞かれた。(了)

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