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〔商品ウオッチ〕暗号資産が上昇=緩和資金流入、ビットコイン1年ぶり高値

2020年07月29日 13時53分

AFP時事
AFP時事

 暗号資産(仮想通貨)の上昇が顕著となっている。代表的なビットコインの円建て相場は、日本時間28日朝には、国内の主要交換所で一時、1単位当たり120万円付近まで上昇、昨年8月以来約1年ぶりの高値水準を付けた。同様にドル建て相場も1万1000ドル台を回復した。市場関係者は、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に各国で広がった緩和マネーの影響を指摘している。

 FXcoinの松田康生シニアストラテジストは「ハイテク株中心のナスダック総合指数や金(ゴールド)の上昇を眺めた、緩和マネーの流入が原因」と指摘する。どちらの資産も直近で史上最高値を更新しており「緩和マネーは次の投資先を物色している」という。

 米共和党が発表した新型コロナの追加経済対策に、大人1人あたり最大1200ドルを給付する案が盛り込まれたため、「給付金を暗号資産などの投資に回す人が増える」(松田氏)との思惑もありそうだ。

 加えて、注目されているのが米中問題だ。両国が互いに相手国内の総領事館の閉鎖に踏み切るなど、緊張が高まっており、「対立の深刻化を懸念した中国からの逃避資金のフローも、暗号資産の相場押し上げにつながっている可能性がある」(同)とみる。

 ◇テクニカルにも上放れ

 ビットバンクの長谷川友哉マーケット・アナリストは、暗号資産市場の内部要因として、投資信託を手がけるグレイスケール・インベストメンツがこのほど、米金融業規制機構(FINRA)から新たな投資信託の承認を受けた点を挙げる。信頼性の高まりや、投資信託を通じた資金の流入が見込まれるためだ。

 ビットコインは今年5月に3度目の半減期を迎えたが、その後はもみ合いが続いてきた。今回の上放れで、長谷川氏は「チャート分析の上でもようやく方向感が出てきた。今後はトレンドフォローの買いが入り、他の暗号資産との循環物色相場が続きそうだ」との見方を示す。

 29日午後のビットコインは110万円台半ばと、短期的な過熱感からやや調整しての推移となっている。長谷川氏は今後の相場について「2019年6月の直近高値150万円を意識した動きが続く。米中対立への懸念や実質金利の低下を背景に、ドルが下げている分を考慮すると、年末にかけて140万円付近を狙う動きになりそうだ」と話している。(29日、宮崎)(了)

 

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