米大統領、「バイデノミクス」で成果強調=富裕層負担増で「公平な税制に」
2023年06月29日 06時59分
自らの経済政策を「バイデノミクス」と称して演説するバイデン米大統領(アメリカ・イリノイ州シカゴ/AFP時事
【ワシントン時事】バイデン米大統領は28日、米中西部イリノイ州シカゴで演説し、中・低所得者の底上げを重視する自らの経済政策を「バイデノミクス」と称し、2024年大統領選での再選に向け、成果を強調した。「戦いの次の段階は、すべての人に公平な税制の構築だ」と述べ、大企業や富裕層に負担増を求める必要性を訴えた。
バイデン氏は「バイデノミクス」と書かれた青い看板を掲げて演説。政府によるインフラ投資の拡大や製造業の米国内への回帰、低失業率などのこれまでの実績を示し、「中間層拡大と低所得者層拡大により、経済を構築する」と改めて表明した。
演説では、大型減税や規制緩和、財政支出削減を柱とする1980年代にレーガン共和党政権が進めた「レーガノミクス」と対照的な姿勢を打ち出した。ただ、米議会では、野党共和党が上院の多数派を握り、新たな財政支出や政策を打ち出しにくく、新味に乏しい内容となった。(了)