〔為替感応度・自動車関連〕トヨタ、1円円安で450億円の利益押し上げ=対ドル
2023年05月17日 11時30分
自動車関連企業の2024年3月期の想定為替レートが出そろった。完成車メーカー9社、自動車部品メーカー大手10社について、時事通信社が調べたところ、総じて対ドルで125~130円、対ユーロは135~140円の水準に設定している。
具体的には、トヨタ〈7203〉、ホンダ〈7267〉、デンソー〈6902〉が1ドル=125円、日産自〈7201〉、いすゞ〈7202〉、アイシン〈7259〉が1ドル=130円などとしている。
想定為替レートに対する「感応度」を見ると、トヨタは対ドルで1円の円安が450億円、対ユーロでは60億円の営業利益押し上げ効果を持つという。他の企業の1円当たりの為替感応度(営業利益押し上げ効果)は、日産自が対ドルで120億円(対ユーロは非開示)、ホンダは対ドルで100億円、対ユーロで15億円、SUBARU〈7270〉は対ドルで105億円、対ユーロで3億円、デンソーは対ドルで21億円、対ユーロで9億円などとなっている。
現時点では実勢レートが対ドル・ユーロともに想定レートよりも円安水準にあり、為替相場がこのままで推移すれば業績押し上げに寄与するとみられる。円高方向に進んだとしても「リスクヘッジのため、為替予約をしている」(豊田織〈6201〉)と対応している社が多く、マイナスの影響が軽微にとどまる可能性もありそうだ。(了)