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今年は日米「6月の失速」=S&P500、弱気相場入り

2022年06月14日 14時50分

AFP=時事AFP=時事

 米国の株式市場に「June Swoon」というフレーズがある。メジャーリーグのサンフランシスコ・ジャイアンツの勝率が6月になると下がる様子に、この時期の株価下落をなぞらえたものだ。S&P500指数は13日、今年1月に付けた史上最高値から2割安を下回って弱気相場入りを示す一方、日経平均も値を崩している。さながら「日米同時June Swoon」だ。

◇テクニカル分析、日米で微妙な違い

 弱気相場入りの目安はいくつもある。日本では25日や13週といった主な移動平均線が下降し、株価がこれらの移動平均線を下回ると典型的な弱気相場とされる。高値からの下げ幅では、直近の上昇幅の3分の1押しが警戒ラインとされ、相場格言で「半値押しは全値押し」とあるように、5000円高の後で2500円安を超えて下落すれば、最終的に株価は上げ幅の帳消しに向かうというものだ。

 米国でも移動平均線の傾きや株価と移動平均線の位置関係が相場の方向性を知る手掛かりとして重用される。ただし、設定期間は短中期は50日や100日が多い。新値の基準は日本では年初来だが、米国では直近52週(1年)を使う。弱気相場入りの目安は高値から2割安が一般的だ。

◇世界一有名なテクニカル指標

 テクニカル分析の的中率について議論はあるが、多くの投資家が意識する指標ほど株価形成への影響が大きくなると考えられる。その点、米国株の「高値から2割安」は初心者から大口投資家まで幅広く知られており、世界で最も有名なテクニカル指標と言っていいだろう。

 S&P500は1月3日に終値ベースの史上最高値4796.56を付けた。13日終値は3749.63と、最高値比20%安(3837.248)を下回り、弱気相場が確定した。米国株情報を日本語で伝える「バロンズ・ダイジェスト」は14日朝、「S&P500弱気相場入り、下値のめどは?」と題する記事を掲載。現地専門家による下値めどを掲載している。

◇S&P500の底値は?

 同記事は、米投資銀行オッペンハイマーでテクニカル分析部門を率いるアリ・ウォルド氏による「S&P500が底を打ったことが示唆されるほど、十分深い状態には至っていない」と下値不安を警告。エバーコアでテクニカル分析部門を率いるリッチ・ロス氏の「3400を割り込んだら次のターゲットは2020年7月の高値である3250になる」との予想を紹介している。

 バロンズは「S&P500、弱気相場入りなら一段安か」(5月20日)、「S&P500、底値は3000か」(5月22日)など5月頃から米国株の値崩れを想定した記事を立て続けに掲載している。「高値から20%安」が米国株市場で意識されているとすれば、S&P500の弱気相場入りとともに多くの投資家が押し目買いのタイミングを計りはじめたことになる。米国株に下げ止まりの兆候が見えてくれば、日本株も反転の機会をうかがう局面に入りそうだ。

 

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