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小田リミックスポイント社長:暗号資産業務、日本一目指す=インタビュー

2022年06月14日 11時08分

インタビューに応じたリミックスポイントの小田玄紀社長インタビューに応じたリミックスポイントの小田玄紀社長

 リミックスポイント<3825>の小田玄紀社長はこのほど、時事通信社のインタビューに応じ、5月に発表したSBIホールディングス<8473>との資本・業務提携の狙いなどについて語った。同社長はグループ会社の暗号資産(仮想通貨)業者、ビットポイントジャパン(BPJ)を「日本一の暗号資産交換業者にしたい」と抱負を述べた。

 ―資本・業務提携の狙いは。

 我々にとって三つのメリットがある。第1に、多くの顧客を抱えるSBIからの顧客の流入が期待できる。国内暗号資産業者の顧客数は現在、最大手2社がいずれも150万口座ほど、BPJは約20万口座だ。SBIとの提携で顧客を拡大し、いずれBPJを日本一の暗号資産交換業者にしたい。

 第2に、SBI傘下の「B2C2」という、暗号資産のマーケットメークを手掛ける英企業から流動性の提供を受けられることだ。顧客に狭いスプレッド(売値と買値の差)で価格を提示できるようになり、競争力が増す。第3に、SBIの出資先企業が手掛けるさまざまな暗号資産をBPJに上場できるようになる。

 ―BPJでの社長の役割は。

 BPJ株式の51%をSBIに譲渡したが、提携戦略上の手続きであり、引き続き経営トップとして事業強化を目指す。北尾吉孝社長との関係は良好で、BPJがSBIの暗号資産事業をサポートさせてもらう局面があるかもしれない。

 ―暗号資産ビジネスの将来は。

 一段と盛り上がっていくだろう。理由としては、日本の税制改正が進む可能性がある。現在、自民党の「NFT(非代替性トークン)検討プロジェクトチーム」が、暗号資産やWeb3.0の発展を推進しようと、税制改正の在り方についても議論を重ねている。

 自主規制団体の改革が進んでいることも評価できる。従来は、国内取り扱い暗号資産の上場審査に長い時間を要したが、審査プロセスの迅速化や一定条件を満たした銘柄は審査が不要な「グリーンリスト」制度が導入され、新規上場がスムーズになった。投資家が品ぞろえの少ない国内業者から海外の無認可取引所へ流出していた問題も改善するだろう。金融庁からも建設的なアドバイスをもらい、作業を進めることができている。

 ―足元、相場が低迷している。

 世界的な金融引き締めによる流動性の縮小やウクライナ情勢の不透明感など、短期的にはマイナス要因もあるが、この先100万円、200万円までの下落は考えにくい。今後は、暗号資産の現物ETF(上場投資信託)が米国で承認され、相場が盛り上がる展開を予想している。NFTをけん引役に市場は成長するだろう。個人的にはゲーム領域での暗号資産の利用拡大に期待している。

 ―サービスの高度化や多様化は。

 取引所が独自に審査したトークンを上場する「IEO」(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)や、プログラムに基づいて金融取引が自動執行される「DeFi(分散型金融)」などは、慎重に取り組みたい。IEOは価格の客観性や公正性、DeFiはハッキングなどの問題があり、それらの課題解決が必要だ。

 ―国内同業のコインチェックは米SPAC上場を目指している。

 BPJはSPAC上場にはこだわらない。海外上場にはそれなりにコストもかかるし、直近の米株価は低迷している。状況に応じて、企業価値向上に最適な方法を選択していきたい。(了)

 

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