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日米の株式、金利上昇に耐性…「景気減速で株買い」を危ぶむ声も

2022年06月01日 10時00分

EPA=時事EPA=時事

 メモリアルデー(戦没者追悼の日)による休日明け5月31日の米国株は長期金利の上昇を嫌って軟化したが、下げ幅は限定的だった。6月1日の日経平均株価も値上がりしてスタートしており、日米の株式は米金利上昇に対する耐性を獲得しつつあるようだ。一方、米景気減速を示す経済統計を好材料視する最近の株式市場の雰囲気を危ぶむ声もある。

 3連休前5月27日の米ダウは575ドル高と急伸。4月の個人消費支出(PCE)物価指数の伸び率が前年同月比6.3%と3月の6.6%から1年半ぶりに減速したことを好感した。5月31日は原油高によるインフレ加速懸念から米10年債利回りは3連休前比0.11ポイント高の2.85%へ大幅上昇したが、米ダウは222ドル安と、下げ幅は27日の上昇分の4割にも満たなかった。

 6月1日の日経平均は堅調に寄り付いた。米金利上昇が買い材料になる三菱UFJフィナンシャルグループなど金融株の上昇は定石通りとして、米金利上昇に弱いはずのソフトバンクグループまで値上がりして取引が始まった。

 SMBC日興証券の野地慎チーフ為替・外為ストラテジストは31日付のリポートで「市場が勝手にインフレ沈静化を期待しながら資産価格を押し上げた場合、少なくとも米国ではインフレが収まらない公算が高い」と指摘。米連邦準備制度理事会(FRB)による「更なる利上げが続くことになりそうだ」と予想し、金融引き締め懸念の後退が連続利上げを促す逆説的な展開になりかねないと警鐘を鳴らしている。

 一方、米投資情報媒体「バロンズ・ダイジェスト」は31日早朝、「シティのモデルは買いシグナルを発信」とする記事を配信した。米金融大手シティグループのグローバル株式ストラテジスト、バックランド氏がPER(株価収益率)などのバリュエーションや債券市場、企業の意思決定など18項目を点検したところ「売り」は6項目にとどまり、「弱気市場のチェックリストは買いを促している」と述べたことを紹介。「景気や業績に対するリスクは消えていないが、すでに株価に織り込まれている可能性がある」との見方を示している。

 米国では5月3週(16-20日)にかけてダウが8週続落し、世界恐慌の渦中にあった1932年以来の連続安を記録したが、翌4週(23-27日)は週間で1951ドル高と急反発した。相場局面は「総弱気」から「強気混じりの弱気」に移ってきた可能性がある。

 

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