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〔為替感応度・ハイテク株〕想定レートは1ドル・120円中心=23年3月期

2022年05月24日 10時00分

為替感応度

 電機・電子部品・半導体製造装置などハイテク企業の今期(2023年3月期)の想定為替レートが出そろった。時事通信社が主要30社を対象に調べたところ、対ドルでの想定レートは1ドル=110~125円に設定されており、ハイテク企業の多くが今期も増収増益を予想する中、現在の相場水準が続けば業績を押し上げる要因となる。

 具体的には、対ドルで今期想定レートを示した27社中、日立〈6501〉、村田製〈6981〉、TDK〈6762〉など最も多い10社が1ドル=120円に設定。1ドル=110円と最も円高水準としたのはNEC〈6701〉と日本電産〈6594〉、一方、リコー〈7752〉とファナック〈6954〉は125円に設定した。また為替変動による業績への影響「為替感応度」を見ると、1円の円安による営業利益の押し上げ効果は村田製で60億円、キヤノン〈7751〉(想定レート・1ドル=112円)40億円、日立〈6501〉、三菱電〈6503〉(同115円)で15億円などとなっている。

 ソニーG〈6758〉(想定レート・1ドル=123円、1ユーロ=135円)は、対ドルの為替感応度は1円当たり10億円だが、対ユーロでは1円で70億円の増益効果があるとしている。一方で、NEC〈6701〉は「海外では電子政府のシステム構築や金融機関のクラウドシステムなどソフトウエアサービスに注力しているため、為替変動による業績への影響は大きくない」(広報)としているほか、東エレクは「取引の多くが円建てで、為替変動の影響はない」(同)と説明している。

 もちろんハイテク企業の業績は、ウクライナ情勢などを反映したエネルギー・原材料高やコロナ感染拡大に伴う部品不足などにも左右され、今期についても決して楽観できる状況ではない。ただ市場には、「市況高などの外部要因が落ち着けば、ハイテク銘柄が円安メリット株として改めて注目されそうだ」(国内証券)との声が出ていた。(了)

 

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