米上院、ブレイナード氏のFRB副議長昇格を承認
2022年04月27日 04時48分
AFP時事
【ワシントン時事】米上院は26日の本会議で、ブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)理事の副議長への昇格を賛成多数で承認した。物価高抑制がFRBの最優先課題となる中、ナンバー2としてパウエル議長の政策運営を支える。
ブレイナード氏は2010年から13年まで、オバマ政権下で国際担当の財務次官を務め、14年からFRB理事に就任した。中央銀行が発行するデジタル通貨の発行や、気候変動対応に前向きで、金融規制の緩和には反対の立場だ。パウエル議長が再任されない場合、次期議長の最有力候補だった。
米インフレ率は40年ぶりの高水準を推移しており、FRBは物価上昇圧力の緩和を目指し、積極的に利上げを進める方針を示す。5月3、4日の金融政策会合では、0.5%の大幅利上げに踏み切ると予想されている。
ブレイナード氏は金融政策スタンスでは、景気を重視する「ハト派」とみられていた。しかし5日の講演では、「インフレはあまりに高すぎる上に、上振れリスクがある」と懸念。政策金利引き上げとFRBの総資産縮小をあわせ、金融引き締めに取り組む考えを表明した。
FRB幹部人事では今後、パウエル議長の再任や理事候補2人の採決が控えている。(了)