電通、NFT事業に参入=スタートバーンと協業、サービス構築支援へ
2021年07月09日 14時29分
時事
電通<4324>は9日、美術品や音楽などをデジタルデータ化し、ブロックチェーン(分散型台帳)上で取り扱う「NFT」(非代替性トークン、ノンファンジブルトークン)の発行や流通を支援する事業に乗り出すと発表した。電通ジャパンネットワークの研究・開発(R&D)を担う電通イノベーションイニシアティブ、基盤技術を持つスタートバーン(東京都、施井泰平代表取締役)との協業で、NFTビジネス構築を目指す企業に対し、包括的なサービスを提供する。
米国では、美術作品やトレーディングカードなどを所有する証しとして発行されたNFTが高値で取引され、話題を呼んでいる。今後は日本でも不動産や音楽など幅広い分野に、NFTを応用する動きが加速すると期待されている。
安全なNFT発行と使いやすい流通市場の構築には、ブロックチェーンに関する技術力に加えて高い企画力を必要とすることから、今回の3社協業に至った。今後はスポーツやエンターテインメント領域のNFT発行を目指す。
スタートバーンにはSBIホールディングス(HD)<8473>子会社のSBIインベストメントが出資。NFTをめぐっては、国内ではZホールディングス<4689>傘下の通信アプリ大手「LINE」や、マネックスグループ<8698>の暗号資産(仮想通貨)交換業者が相次ぎ参入。IT大手のGMOインターネット<9449>と、フリーマーケットアプリ大手のメルカリ<4385>も参入準備を進めており、今後は競争激化が見込まれている。(了)