〔為替感応度・自動車関連株〕トヨタ、対ドルで400億円=「デメリット」企業も
2021年07月06日 10時00分
自動車関連企業の2022年3月期の想定為替レートが出そろった。時事通信の調べでは、完成車メーカー8社と自動車部品大手10社では、トヨタ〈7203〉、ホンダ〈7267〉、デンソー〈6902〉など多くの企業が想定レートを「1ドル=105円、1ユーロ=125円」に設定しており、現在の実勢レートとの比較では円安メリットを享受する企業が多い。なお、インドでの新型コロナ感染拡大の影響などで業績予想を未定としているスズキ〈7269〉は、想定レートを開示していない。
今期、4年ぶり高水準となる純利益を見込むトヨタ。想定為替レートに対し1円円安になると、対ドルでは400億円、対ユーロでは70億円の営業利益押し上げ効果があるとしている。他企業の円安による営業益押し上げ効果(為替感応度)を見ると、同水準で想定レートを設定しているホンダは、対ドルで1円当たり120億円、対ユーロで15億円。自動車部品最大手のデンソーは対ドルで25億円、対ユーロで10億円となっている。
一方、想定レートが1ドル=109円のマツダ〈7261〉は、1ドル=1円円安が進むと営業益が3億円目減りするといい、円安で「デメリット」を被る場合もあることがわかる。(了)