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OPECプラス、8月から減産幅縮小の可能性=需要回復や価格上昇で―関係筋

2020年07月01日 08時36分

6月6日に開かれた石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」のテレビ会議の様子[OPEC事務局提供]
6月6日に開かれた石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」のテレビ会議の様子[OPEC事務局提供]

 【ロンドン・ロイター時事】石油輸出国機構とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は過去最大規模の協調減産を実施しているが、8月に減産量を縮小する可能性がある。世界的に需要が回復していることや、価格も上昇傾向にあることが要因。関係筋がロイター通信に明らかにした。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で石油需要は減少し、価格も低迷。OPECプラスは相場押し上げに向け、5月から日量970万バレル(世界需要の10%に相当)の減産を行うことで合意した。当初予定では6月末までとしていたが、7月末までに延長された。

 OPECプラスの関係筋は、今のところ過去最大規模の減産を8月にも延長する議論は出ておらず、8月から12月の減産幅は日量770万バレルに縮小する見込みだと述べた。

 関係者の1人は「需要の減少が見られない限り、さらに延長することはないだろう」と指摘した。

 OPECプラスの合同閣僚監視委員会(JMMC)は、今月半ばに会合を開き、今後の削減量を協議する予定。

 石油価格は4月に1バレル=16ドルを割り込み、21年ぶりの低水準に落ち込んだ。現在は協調減産が寄与したほか、新型コロナ対策のロックダウン(都市封鎖措置)緩和で需要も増えはじめ、価格は41ドル超に回復している。(了)

 

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