〔株安反響〕米金利の上昇ペース加速を警戒=JPモルガンAM・前川氏
2021年02月26日 10時53分
前川将吾JPモルガン・アセット・マネジメント・グローバル・マーケット・ストラテジスト=日米の株価が下落した理由は、米長期金利の上昇ペースが思ったより速いことにある。1.5%を超え、株価の割高感が意識されたことが大きい。新型コロナウイルスのワクチン普及や米国の経済対策で景気が強くなることが根底にあり、さらに米連邦準備制度理事会(FRB)の高官が長期金利上昇を容認する発言をしたことも影響している。
米経済指標は今後も改善してくる。バイデン政権が3月にインフラ投資に関する方針を示す予定で、金利上昇圧力は残る。株式相場にとっては、金利の上昇ペースが加速するか緩やかになるかがかぎを握る。目先は金利上昇がもう一段階加速し株安が進むリスクはあるが、その場合はFRB高官のけん制発言により金利上昇が落ち着き、「景気が良く、業績見通しが改善し株価も上がる」という相場に戻ると想定している。(了)
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