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米長期金利、一時1.6%を突破=景気回復期待、ハイテク株には売り

2021年02月26日 04時19分

 【ニューヨーク時事】25日の米債券市場では、長期金利の指標である10年物米国債利回りが一時1.6%を突破した。前日終盤の水準と比較すると、0.2%ポイント超の上昇。バイデン政権による大型経済対策などへの期待から、景気回復が早まるとの見方が広がり、安全資産とされる債券を売る動きが加速した。

 株式市場では、長期金利上昇により、割高感が強まったハイテク株が下落。他の業種にも売りが広がり、全面安の展開となっている。

 長期金利は2月に入り、上昇ペースが加速した。バイデン政権は1兆9000億ドル規模の経済対策を提示。米議会下院は関連法案を週内に可決したい考え。与党民主党は、3月中旬の成立を目指している。

 新型コロナウイルスのワクチン供給も加速する見通しで、経済正常化への期待が高まっている。

 一方で、急速な景気回復により、インフレが加速するとの懸念が根強い。米連邦準備制度理事会(FRB)は、インフレが強まったとしても、「持続的なものではない」(パウエル議長)との認識を示し、金融緩和を継続する姿勢を強調している。ただ、市場では、緩和縮小に動く時期が早まるとの見方も根強く、債券を売る動きにつながっている。(了)

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