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バイデン米大統領就任=「国民の団結に全霊」―コロナ克服訴え・首都厳戒

2021年01月21日 02時51分

EPA時事EPA時事

【ワシントン時事】米大統領選を制した民主党のジョー・バイデン氏(78)が20日正午前(日本時間21日未明)、連邦議会議事堂前での就任式で宣誓し、第46代大統領に就任した。史上最高齢での大統領就任。「米国を一つにまとめ、すべての国民を団結させることに全霊をささげる」と演説した。新型コロナウイルスが猛威を振るい、社会の分断が深まる米国をどのように導くか手腕が問われる。

 副大統領には女性では初めて黒人のカマラ・ハリス氏(56)が就いた。閣僚級ポストにも多数の女性や人種的少数派(マイノリティー)が起用され、新政権は多様性を重視した布陣となった。

 バイデン氏は、2週間前にトランプ前大統領の支持者が襲撃した議会西側で宣誓。就任演説で「民主主義は貴重で、壊れやすいことをわれわれは知ったが、民主主義は勝利した」と語った。対立する国民に「私たちは尊厳と敬意をもって互いを扱うことができる。叫ぶのをやめ、感情を鎮めよう」と呼び掛けた。

 国内の死者が40万人に達した新型コロナについては「最も過酷で死をもたらす時期にある」と指摘。「この暗い冬を乗り切るには全力が必要だ。一晩泣いても朝には喜びが来る」と訴え、収束に向けた決意を示した。

 また、外交・安全保障では「われわれは同盟を修復し、世界に再び関与する」と述べ、トランプ氏の「米国第一主義」から国際協調路線への転換を誓った。

 バイデン氏は上院議員36年を経てオバマ政権の副大統領を2期8年務めた。78歳での大統領就任は、4年前のトランプ氏の70歳を大幅に更新し、歴代最高齢。民主党は4年ぶりに政権に返り咲いた。

 トランプ氏は就任式には出ず、ペンス前副大統領が出席。退任する大統領の欠席は152年ぶり。会場周辺はテロ阻止のため州兵が展開し、厳戒態勢が敷かれた。通常数十万人が参加する就任式は簡素化され、出席者は議会関係者ら数千人規模に限定された。(了)

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