バイデン次期米政権、コロナ追加対策200兆円=景気回復へ大型財政出動
2021年01月15日 09時36分
AFP時事
【ワシントン時事】バイデン次期米政権は14日、新型コロナウイルス危機に対応し、総額1兆9000億ドル(約200兆円)規模の追加経済対策案を発表した。1人最大1400ドル(約15万円)の現金給付、ワクチン普及支援などが柱。大型財政政策で停滞感が強まる景気を支える。
経済対策では、景気回復のカギを握るワクチン普及など、コロナ封じ込めに約4000億ドルを提案した。現金給付は、昨年末に成立したコロナ対策に基づく1人最大600ドルに追加し、合計で2000ドルに増額する。連邦最低賃金は時給15ドルに引き上げ、失業給付の上乗せも現在の週300ドルから週400ドルに増やす。深刻な打撃を受けた中小企業などには補助金を含め約4400億ドルの支援を盛り込んだ。
今回の支援措置が実現すれば、米国の一連のコロナ経済対策は総額約6兆ドルと、国内総生産(GDP)の3割程度に膨らむ。次期政権は「追加の政府支援がなければ経済と公衆衛生の危機は一層悪化する恐れがある」と強調した。
米経済は昨年12月の雇用が8カ月ぶりに減少。コロナ感染拡大直後に失業した2200万人のうち復職したのは約半数にとどまる。バイデン氏は直近に成立した9000億ドル規模の経済対策は「手付金」と述べ、大型財政支援の必要性を強調している。
追加対策の成立には議会で関連法が可決される必要がある。上下両院は民主党が多数派だが、バイデン氏は共和党の支持も重視している。(了)
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