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中国不動産販売、回復鮮明=景気下支え、重要性増大―リスクに懸念も

2020年06月03日 15時34分

AFP時事
AFP時事

 【上海時事】中国ニュースサイト、全景網が3日までに伝えたところによると、克爾瑞不動産研究センターがこのほどまとめた不動産デベロッパー大手100社の5月の販売総額は1兆0915億元と、前年同月比12.2%増加した。このうち67社の販売はプラスの伸びを回復。新型コロナウイルスの流行一服を受け、消費者心理の回復が示された。

 1~5月の販売総額は前年同期比7.9%減。2月に大きく落ち込んだ後は回復ペースを速めつつある。パンデミック(世界的流行)や米中対立の激化で外需の先行きに不透明感が強まる中、景気を支える不動産部門の重要性が増している。

 ただ、コロナ流行がもたらした景気悪化や雇用不安は中低所得者層の消費や家計収入に深刻な影響を及ぼし、住宅ローンが返済できなくなるケースも増えている。これを踏まえ、克爾瑞は「居住目的の不動産市場」に関しては「もはや楽観できない状況」にあると分析。今後、さらに厳しい局面が訪れるとの予想を示した。

 一方、中国指数研究院が先にまとめた1~5月の融資状況調査によると、不動産開発業者がオンショア(国内)とオフショア(国外)で社債や資産担保証券の発行で調達した資金は6104億元と、前年同期比7.8%減少した。このうちオフショアで発行された社債は5.8%減の2069億元、資産担保証券は31.6%減の1142億元。

 一方、コロナが経済に及ぼした打撃を和らげるための金融緩和の影響で、オンショアで発行された社債は2863億元と、5.1%増加した。平均利率は4.28%と、前年の水準を大きく下回った。

 ただ、2020年は7494億元、21年には1兆元のデベロッパー関連債券が償還期限を迎える予定。米中対立などを受けオフショア市場の資金調達環境が悪化する中、業界では豊富な資金を持つ国有資本を受け入れ、脆弱(ぜいじゃく)な財務基盤を強化する動きが広がっている。(了)

 

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