米FDA、モデルナのコロナワクチン許可へ=2例目、諮問委が勧告
2020年12月18日 08時51分
【ニューヨーク時事】米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は17日、米バイオ医薬品企業モデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、緊急使用の許可を勧告した。これを受けてFDAは、米国で2例目のコロナワクチンとして、18日にも許可を出す見通しだ。
諮問委に出席した専門家らは「ワクチン使用による恩恵がリスクを上回る」と判断し、18歳以上への緊急使用を支持した。採決では、賛成が20票、反対が0票、棄権が1票だった。モデルナのワクチンは週明け21日にも接種が始まるとみられ、先に許可を受けた米製薬大手ファイザーのコロナワクチン同様、医療従事者ら感染・重症化リスクが高い人たちが優先的に接種を受ける。
モデルナは日本政府との間で、来年5000万回分(2回接種で2500万人分)を供給することで合意している。日本でも近く承認申請するとみられる。
モデルナのワクチンは、28日の間隔を空けて2回の接種を想定。FDAによれば、3万人以上が参加した最終段階の臨床試験(治験)で94.1%の予防効果が示された。接種後に一部で倦怠(けんたい)感や頭痛などの反応が見られたが、安全上の問題はないと判断された。
一方、ファイザーのワクチンは、激しいアレルギー反応である「アナフィラキシー」が接種後に起きるケースが米国や英国で確認された。モデルナやFDAは、接種に関連するとみられるアナフィラキシー反応は治験で確認されなかったと説明すると同時に、「今後も積極的に監視を続ける」(モデルナ)と強調した。(了)
新型コロナワクチン
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