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中国・浙江省で電力供給制限、工場に影響=環境目標達成で―豪州産石炭不足の見方も

2020年12月15日 16時55分

AFP時事
AFP時事

 【上海時事】中国ニュースサイト、北極星火力発電網などが15日伝えたところによると、浙江省当局はこのほど、第13次5カ年計画(2016~20年)の環境保全目標をクリアするため、電力供給の制限に乗り出した。省内の役所に対し、年末まで不要な照明や電気機器の使用を控え、室温が3度を上回る場合は暖房を使用しないよう呼び掛けている。また、温州や義烏など一部地域では、工場に電力使用制限令も発動された。

 一般家庭向け電力提供を最優先にする方針で、特にセメントや石油化学製品、建材メーカーなど電力の大口需要業者には電力供給を遮断する措置が取られ、減産や休業を迫られる異例の事態に陥っている。

 浙江省の送電網を管理する国家電網浙江電力によると、11月の同省の電力消費量は前年同月比8.8%増の419億キロワット時。1~11月は前年同期比2.3%増の4366億キロワット時。12月以降、冬場の電力需要のピークが近づき、気温が大きく下がった4日の消費量は前年同日と比べて9.9%増の15億4400万キロワット時に達した。

 ただ、一部では関係が悪化するオーストラリアからの石炭輸入を制限したことが、電力不足につながったのではないかとの見方も浮上している。浙江省や江蘇省など沿海部の火力発電所は石炭を燃料とするボイラーが大半で、価格競争力や発熱量が高く、硫黄分の低い豪州産石炭に対応する仕様になっている。

 海外メディアによると、中国当局は今年10月、国有企業に対し、豪州産石炭の輸入を控えるよう口頭で指示したもよう。北極星火力発電網によると、中国の沖合では11月30日時点で、陸揚げを認められず、滞留を続ける豪州からの石炭運搬船が80隻(880万トン)に上ったという。

 中国は豪州産以外の石炭輸入枠を撤廃。インドネシアやロシアからの輸入を急いでいる。ただ、品質面では大きな隔たりがあり、発電出力の著しい低下などにより、ボイラー本体に支障をきたす懸念も指摘されている。(了)

 

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