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ファンドマネジャー、株式の強気相場は6カ月以上続く=ロイター調査

2020年12月01日 07時35分

ファンドマネジャー、株式の強気相場は6カ月以上続く=ロイター調査
EPA時事

 【ベンガルール・ロイター時事】ロイター通信が30日までに行ったファンドマネジャーを対象とした調査によると、世界のファンドは11月、新型コロナウイルスのワクチン開発進展を受けて株式市場に回帰し、株式の持ち高を2月以降で最も強く推奨した。大半のマネジャーが株式市場の強気相場が6カ月以上続くと予想した。

 世界の株式市場は10月の売りから回復し、11月は過去最高値を付けた。世界的な株価動向を反映したMSCIは約13%高と、月間ベースで最大の上げを記録した。

 新型コロナの感染者数増加や史上最悪の景気後退、脆弱(ぜいじゃく)な経済回復予想にもかかわらず、投資家心理はワクチン開発進展、ドル安、資本市場に資金が潤沢との見通しにより押し上げられた。

 11月12日から30日にかけて、日米欧のファンドマネジャーらに対して行った調査では、株高と高利回り追求の動きを背景に、株式への推奨が他のすべての資産に対して増えるという劇的なシフトが見受けられた。

 ある米大手資産管理会社は「これまでは市場の動きと経済のファンダメンタルズの関連がみられないとし、様子見をしていた。しかし、世界経済の回復がワクチンのニュースにより支援されることがはっきりしている」と指摘した。

 11月の株式市場への資金割り当ては平均で46.7%と、10月の41.4%から5ポイント以上増加したという。

 また、調査対象の19ファンドマネジャーの約80%が、少なくとも向こう6カ月は株式市場の上昇が続くと見通した。

 ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントのマルチアセット部門責任者、トレーバー・グリートハム氏は、「株式をオーバーウエイトに引き上げたが、多様なワクチンの開発進展が不透明な時期を経て、トンネルの向こう側の明かりとなっている」と語った。

 さらに、「現在の株式相場の加速は、さらに続く余地がある。政策は引き続き緩和的な一方で、景気敏感株は正常化への期待から上昇し始めた。債券利回りが上昇するようならば、2021年は想定以上の転換になろう」と予想した。(了)

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