三菱UFJ、40年度に石炭火力融資残高ゼロを目標=3メガそろう
2020年10月16日 17時56分
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)<8306>は16日、温室効果ガスの排出量が大きい石炭火力発電所向けの融資残高を、2040年度をめどにゼロとする目標を発表した。石炭火力向けの融資残高ゼロは、既にみずほフィナンシャルグループ<8411>と三井住友フィナンシャルグループ<8316>が40年度をめどに実現する方針を示しており、3大銀行グループが足並みをそろえた格好だ。
MUFGは19年5月に、新設の石炭火力への投融資を「原則として実行しない」と表明。16日に公表した報告書には、19年度末に約36億ドルだった融資残高を30年度に半減、40年度をめどにゼロとする目標を明記した。
3大銀グループの動きは、投資判断に当たって環境や社会貢献、企業統治への取り組みを重視するESG投資の世界的広がりを反映している。今年6月のみずほFGの株主総会では、否決されたものの環境保護団体が「脱炭素」に向けた投融資方針を毎年開示するよう定款変更を提案。金融機関にも対応の強化を求める声が強まっている。(了)
関連記事一覧
ESG投資
菅義偉首相が所信表明演説で、2050年にまでに温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにする目標を打ち出した。太陽光発電、燃料電池といった再生エネ …