〔シドニー株式〕反発＝ビクトリア州の制限緩和好感（１９日）

2020年10月19日 16時31分

AFP時事

　週明け１９日のシドニー株式市場の株価は反発して引けた。オーストラリア国内の新型コロナウイルス流行の中心となっているビクトリア州で数カ月にわたった移動制限措置が緩和されたことを好感し、７カ月超ぶりの高値で終えた。

　Ｓ＆Ｐ／ＡＳＸ２００指数は前週末終値比０．９％高の６２２９．４０と、３月６日以来の高値で終了した。

　豪人口２位のビクトリア州では、州政府が１１月１日からの飲食・小売店再開を視野に入れている。

　コムセックの市場アナリスト、ジェームズ・タオ氏は「景気回復の観点からすると、当然最初の一歩は経済活動の再開であり、それには制限措置の縮小が伴う」と指摘した。

　金融株指数は１．２％高。四大銀行は軒並み上昇した。

　スモリング・ストックブローキングのマネジングディレクター、ブラッド・スモリング氏は「景況感の改善は、金融株への下押し圧力が和らぐことにつながる」と述べた。

　米国の新型コロナ経済対策をめぐる野党民主党のペロシ下院議長の発言で、大統領選前の議会通過への期待が高まり、世界的にセンチメントが改善。またこの日発表された中国の７～９月期国内総生産（ＧＤＰ）の伸びは予想を下回ったものの、単月の主要指標は好調で、経済活動の拡大が示された。

　ヘルスケア株指数は１．６％高で、約２カ月ぶりの高水準。バイオ製薬大手ＣＳＬが１．７％高、人工内耳メーカーのコクレアが２．２％高だった。（ロイター時事）