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顧客説明、8割弱が「未着手」=LIBOR実態調査―日銀・金融庁

2020年03月13日 19時03分

 日銀と金融庁は13日、世界の金融取引の指標として幅広く利用される「ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)」の公表停止に伴う影響調査を発表した。主要行や地方銀行、証券、生命保険など278金融機関が対象。このうち顧客取引にLIBORを利用している143社のうち77.6%にあたる111社が顧客説明に「未着手」と回答した。

 多くの金融機関が顧客説明を行っていないことについて、日銀・金融庁は代替指標が未整備であることを踏まえ「想定通り」としている。ただ、2021年末のLIBOR廃止に向け、新指標に移行する際に必要なシステム改修や顧客説明などの実行態勢への監視を強めるほか、必要に応じて立ち入り検査に踏み切ることも検討する。

 LIBORは、欧米金融機関などによる不正操作が12年に発覚したのをきっかけに廃止の方針が決定。今回の調査で、LIBORを参照している契約の残高は、円、米ドル、ユーロなど主要5通貨で計約6500兆円に上った。その大半はデリバティブ(金融派生商品、想定元本ベース)の約6300兆円で、貸し出しも含めた「運用」は約164兆円だった。(了)

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