独自:岡本堂島商取理事長、引責辞任へ=長期経営不振で、21年の株式会社化時に
2020年10月06日 15時55分
大阪堂島商品取引所
大阪堂島商品取引所の岡本安明理事長が、長期にわたる経営不振の責任を取り、2021年1月にも予定している株式会社への組織変更と同時に辞任することが6日、明らかになった。同日開かれた、株式会社化に向けた商品先物会社の幹部との意見交換会で辞意を表明した。今後、株式会社の新社長ら幹部人事の選定を急ぐ。
岡本氏は前身である関西商品取引所の理事長として、09年12月に就任。堂島商取は取引高の低迷などにより、20年3月期まで7期連続の赤字に陥り、経営責任を問う声が出ていた。
堂島商取は11年8月に試験上場したコメ先物取引の本上場を目指しているが、2年間の試験期間をこれまでに4度も延長。現在の試験期間が満了する21年8月には計10年の節目となり、重要な時期を迎えている。
堂島商取をめぐっては、有識者で組織する経営改革協議会(議長・土居丈朗慶大教授)が今年3月、コメ先物の本上場実現のため、7月までに株式会社化するよう求める中間報告を提出。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大などもあり、実現が遅れている。同協議会は近く、最終報告を公表する見通し。堂島商取は13年2月に関西商取から名称変更した。(了)