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ファンド本数、5年ぶり6000本を下回る=2020年末、投信協会まとめ

2021年01月18日 11時50分

 投資信託協会(松谷博司会長)がまとめた2020年末の投信概況によると、公募投信の本数は前年比121本減の5913本だった。3年連続で減少し、5年ぶりに6000本を下回った。

契約型公募投信の新規設定・償還・運用中のファンドの本数

◆フラッグシップを育てる
 運用会社各社が、規模の小さいファンドを償還し、新規ファンドの設定を絞り込んだことが、その要因。さらに昨年は、運用方針が同じファンドを一つにまとめる投信併合が初めて行われるなど、ラインアップの見直しが加速した。

 松谷会長は、今後について「各社が特徴を出して、フラッグシップ(旗艦)となる重点ファンドをしっかり作り、純資産総額が数兆円規模の大きなファンドを育てていくことが、お客様にとってプラスになる」と指摘した。

 新規ファンドでは、投資先企業を評価する際に、環境・社会・ガバナンス(ESG)や国連の持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを重視するファンドが増加している。松谷会長は「『投資は、資本市場を通じて社会を良くしていくものだ』というソーシャルな意識が高まることで、より多くの方に投資に参加してもらえるだろう」と述べた。


◆バトンタッチを確実にする

松谷会長

 20年末の公募投信残高は前年比16.2兆円増加して139.4兆円となり、2年連続で過去最高だった。日銀や機関投資家が多く保有する上場投信(ETF)を除いた残高でも同3.8兆円増加して70.4兆円となり、3年ぶりに過去最高を更新した。

 松谷会長は「資産を多く保有する高齢世代は、資産を取り崩す『資産活用』の時期に入っているが、一方で現役世代は、少額投資非課税制度(NISA)や個人型確定拠出年金(iDeCo)などを通じて『資産形成』を始めている。高齢世代から現役世代へのバトンタッチの動きを確実なものとするように、業界を挙げて対応を進めていきたい」と話した。

具体的には、「現役世代は『長期・積み立て・分散』をベースに、より多くの方が投資に参加し、継続してもらうことが大切だ」と指摘。また、高齢者でも資産に占める投信の割合は低いことから、「生涯にわたって投信をどのように活用してもらうか、マネープランを立案し実行を支援する金融機関と、タッグを組んで取り組みたい」と述べた。(了)

 

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