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富士康などアジアの製造業、メキシコに関心=中国リスク増で供給網見直し

2020年08月25日 10時13分

EPA時事
EPA時事

 【香港、台北、メキシコ市ロイター時事】台湾・鴻海精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン)や、電子機器受託製造(EMS)大手のペガトロン(和碩聯合科技)がメキシコでの工場新設を検討していることが24日分かった。複数の関係者が明らかにした。他のアジア企業も同国への製造シフトに関心を示しているとみられ、米中貿易戦争や新型コロナウイルスの流行で国際的なサプライチェーン(部品供給網)の見直しが進んでいる。

 今回の計画は今後数年間でメキシコに投じられる巨額投資の先駆けとなる可能性がある。中南米第2位の経済規模を持つ同国では、1930年代の大恐慌以来最悪の景気後退が迫っている。

 関係者2人によると、フォックスコンはメキシコ工場をiPhone(アイフォーン)の製造に利用する計画という。ただ関係者の1人は、アップルは直接この計画に関与していないもようだとしている。フォックスコンは年内にも最終決定するとみられる。

 ペガトロンも主に半導体チップなどの電子部品を組み立てる工場の新設について、金融機関と予備的な議論を行っているという。

 フォックスコンとペガトロンは米アップルなどの複数のスマートフォンを受託製造していることで知られる。アップルの広報担当者とペガトロンはコメントを控えた。

 フォックスコンは、メキシコでテレビやサーバーなどを中心に製造する5工場を抱えるが、これが拡大すれば、米中摩擦とコロナ危機下で、広範囲でサプライチェーンの中国離れが徐々に進んでいることが浮き彫りになる。

 メキシコへの製造業移転をめぐっては、鴻海傘下のシャープ<6753>もテレビのメキシコ製造を加速化させると表明。関係筋2人によると、中国EMSの立訊精密工業(ラックスシェア)も米中の関税戦争を相殺する目的で、メキシコ工場の新設を検討しているという。

 同国では北米の自由貿易協定が刷新されたほか、地理や時差の優位性や低賃金などが好まれ、世界的な景気後退やオブラドール大統領下のビジネス環境をめぐる懸念はあるものの、今年これまでの外国投資は好調を維持している。(了)

 

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