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円安加速、日銀の動きは=総裁会見を時事解説委員がチャット解説

2024年04月24日 12時30分

時事時事

 日銀の植田和男総裁は26日午後3時30分、金融政策決定会合を終え、記者会見を行います。日銀はYouTubeの公式チャンネルで記者会見のライブ動画を配信する予定です。時事通信社では、日銀公式チャンネルの総裁会見動画の配信に合わせ、日銀ウオッチャーの窪園博俊解説委員らがチャット形式でコメントを入れるショート解説を行います。

 日銀は3月会合でマイナス金利の解除など金融正常化へ踏み出しましたが、緩和的な金融環境を当面継続する考えを示していることから円安基調が続いています。米国では、3月の消費者物価指数(CPI)など市場予想を上回る強い経済指標が相次ぎ、沈静化傾向だったインフレ懸念が再燃し、早期利下げ観測が大きく後退しました。イランによるイスラエル攻撃やその報復攻撃など中東情勢緊迫で原油などエネルギー価格の不安定化も見込まれ、金融市場では株安・円安・債券安(金利上昇)のトリプル安となる場面も出ています。

 日銀の植田和男総裁は19日の記者会見で、円安進行について、「基調的な物価上昇率に影響を与える可能性がある。無視できない大きさの影響が発生すれば、金融政策の変更もあり得る」と発言しました。この発言を受け、日銀のサプライズ利上げを期待する声も市場にはありますが、まずは景気や物価の先行きについて慎重な議論を行うとみられます。

 米国のインフレ再燃と中東情勢緊迫もあり、為替市場は「ドル1強」の様相で、円安が加速しています。政府・日銀による市場介入への警戒感はありますが、1ドル=160円を視野に入れる市場関係者も出始めました。日米の金利差、ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)を背景に歴史的な水準に達した円安にどう対応するのか、日銀の動きと記者会見での植田総裁の発言が注目されます。

 チャット形式の解説は26日午後3時30分から次のWebサイトで行いますので、ご覧ください。

https://financial.jiji.com/seminar/boj_live/20240426
(了)

 

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