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マイナス金利、解除秒読み=日銀総裁会見を時事解説委員がチャット解説

2023年12月18日 14時30分

金融政策決定会合後、記者会見する日本銀行の植田和男総裁=31日、東京都中央区の同本店金融政策決定会合後、記者会見する日本銀行の植田和男総裁=31日、東京都中央区の同本店

 日銀の植田和男総裁は19日午後3時30分、金融政策決定会合を終え、記者会見を行います。日銀はYouTubeの公式チャンネルで記者会見のライブ動画を配信する予定です。時事通信社では、日銀公式チャンネルの総裁会見動画の配信に合わせ、日銀ウオッチャーの窪園博俊解説委員らがチャット形式でコメントを入れるショート解説を行います。

 植田総裁は7日の参院財政金融委員会で「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と発言し、その後、岸田文雄首相と官邸で会談しました。金融市場では、植田総裁の言動から18~19日の金融政策決定会合でマイナス金利解除もあり得るとの観測が広がり、外国為替市場で1ドル=147円台から一気に141円台まで円高が進みました。市場はマイナス金利解除を織り込み、政策変更は秒読みと受け止めています。マイナス金利解除のタイミングを予想するなら、展望リポートと呼ばれる「経済・物価情勢の展望」を公表する2024年1月22~23日の決定会合が有力視されます。1月中下旬には連合と経団連の労使トップが会談して、春闘が始まり、日銀が重視する賃上げ動向も見通せる時期になります。

 一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は13日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを3会合連続で見送り、来年は3回の利下げを想定する見通しを示しました。パウエル議長は会合後の記者会見で、「政策金利はピークか、その近くの可能性がある」と述べ、利下げの開始時期について議論したことを明らかにしました。日銀がマイナス金利解除・利上げを模索する中、米国は1周回って利下げ局面に入ります。

 日銀のマイナス金利早期解除の観測に、米利下げ見通しが加わり、為替は円高傾向です。日銀は政策変更を見送ったとしても、マイナス金利解除を織り込む市場に金融政策の方向性を示すメッセージを出す可能性があります。フォワードガイダンス(政策の先行き指針)の見直しはあるのか、植田総裁はどのようなメッセージを市場に出すのか、注目の会見です。

 チャット形式の解説は19日午後3時30分から次のWebサイトで行いますので、ご覧ください。https://financial.jiji.com/seminar/boj_live/20231219(了)

 

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