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〔金融観測〕政府・日銀の為替介入なし?=資金需給に大幅なズレなし

2023年10月04日 19時44分

時事時事

 3日のニューヨーク外国為替市場で、1ドル=150円台までドル高・円安が進んだ後、ドルが一気に147円まで急落し、市場では、政府・日銀がドル売り・円買い介入に踏み切ったのではないか、との観測が広がった。ただ、日銀が4日夕公表した資金需給予想には、円買い介入が実施された場合に生じる資金需給の大幅なズレは見当たらなかった。少なくとも大規模な為替介入はなかった可能性が濃厚のようだ。

 市場関係者によると、日本時間3日夜に介入が実施された場合は、5日の資金需給の財政等要因に反映される公算が大きいという。市場の事前予測では、5日の財政等要因は0~2000億円程度の払い(余剰)超となっていた。

 仮に円買い介入が行われて円資金が市場から吸い上げられると、大幅な受け(不足)超に転じる。ただ、日銀が公表した資金需給予想では100億円の払い超となっており、大規模な介入が行われた形跡は乏しい。

 ただ、小規模の円買い介入が実施され、それが財政要因の振れの中に紛れこんだり、財政等要因への反映が6日にずれ込んだりした可能性もある。

 鈴木俊一財務相は4日午前、為替介入を実施したかどうかについて「お答えしない」とコメントしている。(経済部・宇山謙一郎・10月4日)

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