中国でH&M製品の不買呼び掛け=強制労働への批判声明に反発
2021年03月24日 22時48分
AFP時事
【上海時事】中国国内で、スウェーデンのカジュアル衣料チェーン、ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)の製品の不買を呼び掛ける動きが広がっている。同社は以前、中国・新疆ウイグル自治区における人権侵害をめぐり「いかなる強制労働も厳しく禁じている」などとする声明を発表しており、これが蒸し返された形。同社は24日、「いかなる政治的立場も代表しない」との声明を改めて発表した。
電子商取引大手の阿里巴巴(アリババ)集団や京東集団(JDドットコム)などが運営する通販サイトでは、H&Mの商品が検索できなくなった。共産党組織は中国版ツイッター、微博(ウェイボー)で「新疆の綿花を拒否しながら中国でもうけたいのか?」と批判した。
欧州連合(EU)は22日、ウイグル人への組織的な強制労働などの人権侵害を理由に、中国高官らに制裁を科したばかり。中国と西側諸国との関係悪化が経済にも及んできた形。中国や新疆と関係の深い日本や欧米の他企業も同様の問題に直面する恐れがありそうだ。
H&Mは声明で「取引先に強制労働が認められれば直ちに行動し、関係を打ち切る」などと表明。新疆産綿花を調達しない考えを示唆した。(了)