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〔日銀総裁会見・今日のポイント〕「変動幅」の運用など焦点

2021年03月19日 14時59分

金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の黒田東彦総裁=1月21日午後、東京都中央区[代表撮影]金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の黒田東彦総裁=1月21日午後、東京都中央区[代表撮影]

 19日午後3時半から黒田東彦日銀総裁の記者会見が行われる。同日の金融政策決定会合では、政策点検の結果として、長期金利誘導幅の明確化などが決定された。ETFの購入柔軟化も含めて予想通りの決定だが、明確化された変動幅を今後どのように運用するのかは不透明で、会見での総裁の認識が注目される。

 長期金利の誘導幅は上下に「0.25%」とされた。従来の「0.1%の倍程度」を具現化したもので、調節方針に明記された。これ自体はオペ運営の透明化と受け止められるが、「0.25%」が固定的か、変化し得るのか定かではない。仮に、市場機能の確保から幅が広がる場合、技術的対応なのか、あるいは政策変更となるのか、今後の政策運営における「変動幅」の位置づけが注目される。

 このほか、マイナス金利の副作用対策も焦点だ。深堀りが金融機関に与える打撃を緩和するため、「貸出促進付利制度」が導入された。そもそもマイナス金利が金融機関に打撃を与えること自体が緩和策として自己矛盾であり、付利制度を設けるぐらいならマイナス金利を撤回した方が分かりやすいと言える。(了)

 

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