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〔ダウ3万ドル反響〕「イエレン財務長官」に期待=ミラー・タバックのマレー氏

2020年11月25日 06時27分

 ミラー・タバックのチーフ・マーケット・ストラテジスト、マシュー・マレー氏=ダウ3万ドルは、バイデン次期大統領が次期財務長官に米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン前議長を指名する見込みだと伝わったことが要因だ。パウエルFRB議長をはじめ、過去のFRB議長のバーナンキ、イエレン両氏はともに財政出動に積極的だった。「ねじれ議会」も予測される中で、民主、共和の両党から高い信頼があるイエレン氏が起用されることで、大型の追加経済政策の可能性が高まったと言える。

 ダウは買われ過ぎの状態にあるが、今後もしばらく上昇が続きそうだ。過去のデータを見ると、特に大統領選があった年は、年末にかけて株価が一段高となる傾向が強い。唯一株価の上昇が続かなかったのは、大統領選の勝敗判明が非常にもつれた2000年だけだ。今年の米大統領選では、政権移行に時間はかかっているものの、すでに混乱は収まる様子を示している。さらにコロナの感染が再拡大する中、年末にかけてFRBは高い流動性を供給し続けている。

 ただし、年末にかけて株価の上昇が続けば、2021年に入ってからの上昇を妨げる可能性が高くなる。言い換えれば、今はワクチン実用化を織り込んでいる最中で、マーケットは足元のコロナ感染再拡大による経済活動規制のさらに先を既に見ている。(ニューヨーク時事)

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