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デジタル庁が予算一括計上=システム整備、基本方針を策定―関連法案概要

2020年11月26日 20時31分

デジタル改革関連法案ワーキンググループであいさつする平井卓也デジタル改革担当相(右)=26日、東京・霞が関
デジタル改革関連法案ワーキンググループであいさつする平井卓也デジタル改革担当相(右)=26日、東京・霞が関

 政府は26日、「デジタル庁」新設を柱とするデジタル改革関連法案の概要をまとめた。同庁が国の情報システムの整備・管理に関する基本方針を策定。関連予算も一括計上し、各府省に配分する仕組みを目指す。日本が後れを取っているデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する司令塔と位置付ける。

 国のシステム統合により、運用経費を2025年までに3割削減する。全国各地の自治体が個別に導入しているシステムについても、インターネットのクラウドサービスへの移行を進めるなど一本化を図る。

 同庁はまた、マイナンバー制度全般の企画立案を一元的に担う。内閣府や総務省などの関連業務を移すほか、マイナンバーカードを発行する「地方公共団体情報システム機構」(J―LIS)も所管。国の関与を強め、普及促進を図る。

 同庁にセキュリティー専門チームを設置し、国の行政機関のセキュリティー監査を行う。

 国のIT戦略の理念を定めた「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)」は抜本的に改正。デジタル社会の急速な発展を踏まえ、国に具体的な施策と達成時期を盛り込んだ重点計画の策定を義務付ける。

 IT基本法は2000年に成立した。デジタルディバイド(情報格差)防止の環境整備などを打ち出したが、その後、大きな改正はされていない。

 政府は関連法案を来年1月召集の通常国会に提出し、早期成立を図る。同庁発足は来年9月が目標。事務方トップとして事務次官級の「デジタル監」を置き、民間人を起用する。定員は500人程度とし、このうち100人以上をITに詳しい民間人材とする考えだ。

 政府は26日、有識者らでつくる「デジタル改革関連法案ワーキンググループ」(座長・村井純慶応大教授)を開き、関連法案の概要を確認。平井卓也デジタル改革担当相も出席した。

 ◇デジタル改革ポイント

 【デジタル庁】
▽国のシステム整備・管理の基本方針を策定
▽システム関連予算を一括計上
▽自治体システムをクラウド移行
▽マイナンバー関連の企画立案を一元化

 【IT基本法】
▽国の重点計画作成など抜本改正
(了)

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