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消費増税から1年 コロナで財政悪化続く

<2020年9月29日>

2020/09/26 15:18

財政悪化、消費増税後も=軽減税率は定着―税率上げ1年

消費税の税収推移

 昨年10月に消費税率が8%から10%に引き上げられてから1年。小売店や飲食店では当初、持ち帰り商品への軽減税率適用で混乱も懸念されていたが、従業員や客が制度に慣れたことで定着が進んだ。一方、新型コロナウイルスの感染拡大による経済縮小で国税収入が落ち込み、消費税増税後も国の財政状態は悪化の一途をたどっている。

 幅広い世代に負担が分散する消費税は、社会保障費を賄う安定財源に適しているとされる。政府は少子高齢化の進行に対応し、消費税増税で確保した財源は教育無償化や低所得高齢者への給付金などに充てている。

 2019年度の国の一般会計決算によると、消費税の税収は18.4兆円と前年度を0.7兆円上回った。しかし、コロナ禍に伴う消費低迷が響き、見込んでいた19.1兆円には届かなかった。所得税や法人税などを含む国税収入全体も前年度より1.9兆円少ない58.4兆円にとどまる。

 20年度の国税収入は63.5兆円を見込むが、コロナ禍の打撃が本格化するため達成は難しい。景気対策を盛り込んだ第2次補正予算成立後に160.3兆円まで膨らんだ歳出との格差は、前例のない規模に達することが確実だ。

 一方、軽減税率適用に伴って持ち帰りは8%、店内飲食は10%と税率が分かれた小売店や飲食店。会計時に持ち帰りかどうか尋ねなければならず、導入当時は現場に戸惑いも見られたが、

 

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