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「総合取引所」って何? Q&Aで解説

<2020年7月28日>

2020/07/27 14:59

「総合取引所」って何?=商品先物も取引しやすく―ニュースを探るQ&A

「総合取引所」がスタートし、記者会見する大阪取引所の山道裕己社長=27日、大阪市中央区
「総合取引所」がスタートし、記者会見する大阪取引所の山道裕己社長=27日、大阪市中央区

 日本取引所グループ(JPX)の傘下に昨年入った東京商品取引所が運営していた金などの商品先物市場が大阪取引所に移管され、日本でも「総合取引所」がようやくスタートした。一体どんなものなのか。 

―総合取引所とは。

 現物株、金融(株式・国債)先物に加え、金・白金といった貴金属とトウモロコシをはじめとする農産物の商品先物などを、一体的に取り扱う取引所のことなんだ。投資家は異なる金融商品を一つの口座で取引・決済できるため、便利になる。

―日本は遅れたの。

 そうなんだ。米国やドイツ、香港をはじめ海外では既に主流になっている。2019年に世界の商品デリバティブ市場は05年に比べて10倍近くに拡大する一方、国内市場は同じ期間に2割に満たない水準にまで縮小してしまった。

―差がついた原因は。

 やはり不便だったのが影響している。投資家はこれまで基本的に現物株や上場投資信託(ETF)、金融先物は証券会社、商品先物は専門取引業者に口座を開き、注文しなければならなかった。規制する法律も別々だったけれど、今後は金融商品取引法に一本化され、商品先物に参入する証券会社の増加も見込まれている。

―法律が別々だと面倒くさいよ。

 所管省庁も、東証と大阪取は金融庁、東商取は経済産業・農林水産両省と分かれていた。第1次安倍政権下の07年に総合取引所の構想が打ち出されたにもかかわらず、実現には関係者間の協議などに時間がかかった。東商取はこの間に取引高が激減し、経営が悪化。JPXによる子会社化を受け入れざるを得なくなったようなんだ。

―でも東商取には原油、電力の先物市場が残されるんでしょ。

 証券会社から「使い勝手が悪い」と厳しい批判が出ている。このためJPXは、当面は東商取に液化天然ガス(LNG)なども上場させ、総合エネルギー市場を目指すものの、将来は大阪取と統合させたいんだ。またニーズが強い原油先物は、東商取と異なる商品を大阪取に来年にも上場することを検討している。(了)